
業務委託と労災についての記事を数回書いていますが、骨折を以降、在宅で仕事をしたり、時間を固定されずにする仕事について少々調べたり、実践したりしています。
また、私の両親は共に健在ですが80歳を超えた後期高齢者。また父は脊柱管狭窄症、母も膝を悪くしており、健康ご長寿ってわけにはいってないのが現状。
時間がフレキシブルに取れる在宅での仕事は、これからの選択肢のひとつです。
私の場合、膝のお皿を骨折してしまったので膝を曲げることができない。ギプスをまる1ヶ月装着していたので筋肉も衰え、歩くのも難しい。かと言って座りっぱなしというのも厳しい・・・という状況だったので、事務作業のアルバイトをすると言っても、まず行くのが困難だったりしました。
なので、在宅での仕事というのは魅力的でした。
そこで今注目のRPA(Robotic Process Automation)について、具体的にはどんなことをするのか、ちょっと調べてみました。
RPAという在宅ワーク
NHK「あさイチ」で取り上げられ急激に検索されているのが”RPA女子プロジェクト”。株式会社MAIAがRPA化(自動化)したい業務があるという企業から受注を受け、ロボット化していく開発作業を女性スタッフに割り振っていく、そういう流れで進んでいきます。
その、女性スタッフになるために、MAIAから教育を受け、試験に合格することが必須。仕事をもらえる資格は、その先にあります。
RPA女子プロジェクトへの参加について、番組の中ではいいとこばかり取り上げられていました。
RPA女子プロジェクトの魅力
・時給2000〜3000円
・2〜3時間/日でOK
・現在人材が足らないので今がチャンス
・パソコンが操作できれば未経験でも大丈夫
・家事や育児の合間にできる
・仕事の場所も自由に選べる
というメリットが挙げられていました。
なんだか怪しいくらい、魅力的なメリットですよね。
RPAって何?
そもそもRPAとはRobotic Process Automation。ロボットによる事務作業の自動化を意味しています。
単純な入力作業や処理作業をロボットにやってもらおうということ。
こちらのページでRPAというものをイメージしやすく説明してくれています。
RPAテクノロジーズ
RPAにはどんな仕事をさせるの?
上記のページにあった事例としては、例えば工場のラインでの選別作業。また、請求書データの収集と入力などです。
<事例>
1件あたり数分かかっていた作業にRPAを導入し、20秒程度で処理
クライアント:日本生命保険様
課題:事務作業にかかる時間を短縮し、より柔軟性が必要な仕事にマンパワーを投入したい。
請求書データのシステム入力作業を担当する「社員」として、入社式を経て日本生命保険銀行窓販事業部門のある部署に配属されたRPAがいます。その名も「日生ロボ美ちゃん」。事務処理作業を代行する有能な社員として日夜業務に励み、社員たちに親しまれています。
<具体的な課題>
・請求書データのシステム入力作業に時間がかかり、他の業務に時間が割けない。
・単純処理が続くため、人間が行うと集中力を欠きミスを招く恐れがある。
<RPAによるソリューション>
保険契約者から郵送される保険金の請求書に記載されている、約10桁の証券記号番号入力にRPAを導入。職員は証券記号番号をスキャンするだけで、ロボ美ちゃんが必要な社内システムを横断して、データの収集から業務システムへの入力までを代行してくれる。
<RPA導入後の成果>
・1件あたり数分かかっていた処理が20秒ほどに短縮された。
・単純ミスがなくなった。
・パターンに応じた柔軟な対応が必要な業務など、「人間にしかできない」業務に十分なマンパワーを配分できるようになった。
会社や組織で事務作業をしたことがあるかたなら、なんとなくイメージしやすいのではないでしょうか?
このようなシステムを作っていくプログラマーを育て、仕事の斡旋をし、サポートしていくのが”RPA女子プロジェクト”なんですね。
プログラマーなんです。
プログラマーだけど未経験でもOK?
ただ、C言語だのオープン系だのってプログラミングの技術がなくとも、ほとんどの作業が画面の上でクリックしたり、ドラッグしたり、文字を打ち込めばできるようなんです。
そういえば以前まで、Webサイトを作るためにはHTMLが必須で、一時期は
「これからの事務員は、HTMLが普通に書けるくらいのスキルが必要。それが当たり前の時代になる」
と言われましたが、一瞬で、はるかにそのラインを超え、今やクリックとドラッグとテキスト入力だけで簡単にホームページが作れるようになっています。
(そりゃわからないより知っていた方がいいですけれど)
恐らく今回のRPAワークについても同じ感覚なんだと思います。
でも、でも、
私的には 未経験の女性でも在宅でできる高時給の仕事 としてのRPAにはちょっと懐疑的です。
女子プロジェクトに参加した方の感想
よく話題にあがっていたRPAの開発には興味があったので、どのようなものなのか具体的に知ることができ、トレーニングは純粋に楽しかったです。e-ラーニングもストーリー仕立でわかりやすく、画像と動画で詳細に説明されており、自宅でも無理なく進めていけました。
まだ手がかかる子供が二人いる状態ですので、e-ラーニングやクラウドサーバの開発環境によるリモートワークの体制があるということは、仕事復帰へのハードルをとても下げてくれました。子育てや転勤で仕事復帰へなかなか踏み出せませんでしたが、一歩前進できるなと実感しています。
これを読んで「そうそう、そうだよね」って納得できる方ってどのくらいいらっしゃるのでしょう?納得というかすぐさまRPA開発をイメージしたり、クラウドサーバー開発環境によるリモートワーク体制が腑に落ちるとか。
なんだか敷居が高い気がしたんですよね。もとプログラマーとかSEとかweb開発していたとかって人向きなのかな?と。
研修費用も決して安くはないですし(番組のゲストは「一般の資格取るためのセミナーより随分安いですよね」って言ってましたけど^^;)、あさイチで宣伝するのに適してたのかな?と。
まあ、これは私の勝手な感想ですけれど。
研修費用はキャンペーン価格
これは今日9/21から募集を始めた第3期の研修費用です。5万円。
6月に募集した第2期では3万円でした。
・・・これって、なんでしょう?
しかも今期も先期もあくまで”キャンペーン価格”です。
本気で人を育てて、人材を増やしたいって企業や団体で”キャンペーン価格”って、私的にはちょっと?です。
なんだか、アフェリエイト塾とか、ネットビジネスセミナーなら「今なら30%OFF!でも今回だけです!」みたいな売るための手法はよく見かけますが、なんだかそれとオーバーラップしてしまっている私です。
しかも5万円って、大金ですよ!普通の主婦やってる方がぽん!って出せる金額ではないのでは?って私は思います。RPAの可能性がわかるご夫婦やご家族なら投資は当たり前って思うのかもしれませんが、そういう意味でも敷居が高いなぁと私は思うわけです。
女子プロジェクト応募期間:9/21(金)〜9/30(日) 定員100名
価値の高い仕事とは?
株式会社MAIA(このRPA女子プロジェクトを企画している企業)のWebページに
「RPA導入でこれからは価値の高い仕事をしていこう」
みたいな文句を見かけました。単純作業って価値の低い仕事なんでしょうかねぇ。
どうして女子だけ?
これってある意味ちょっとしたセクハラですよね。何に対してっていうと、RPAのプログラミングという仕事に対して。
男性でもいいじゃないですか。男性でも能力があっても親御さんの介護やシングルファーザーもいるわけだし、”女性にでもできる”ってとこにね、とても違和感を感じるんですよねぇ。
価値のある仕事なら、そこはボーダレスに。門戸を広げてもいいんじゃないかしらねぇ。
RPAの可能性
とは言いつつ、確かにRPAの可能性はとても大きいと思っています。また、その開発側に身を置けるチャンスである”女子プロジェクト”は、とても面白い世界だと思っています。
でも単純作業をしている労働力を確実に奪っていく作業をしていくということも事実。
スーパーやコンビニが個人商店を廃業に追いやったみたいに、時代はこうやって変わっていくんですね。
まとめ

RPAとは、単純事務作業をロボットにまかせて自動で作業させること。
RPAによる在宅ワークを株式会社MAIAが”女子プロジェクト”として教育から仕事の斡旋、サポートを行っている
女子プロジェクト参加には5万円かかる
現在はキャンペーン中なので費用が通常の半額の5万円になっている。が、第2期までは3万円だった。
第3期の募集は9/21(金)〜9/30(日) 定員は100名
さいごに
今回の記事で、私のRPAへの懐疑的な思いが前面に出ていますが、それは私自身が派遣社員や正社員として単純事務作業をしてきた経験があるからなんです。
また、長い企業での就業経験から、”価値の高い仕事”を社員に与えられる、そういうことを考えられる組織はそう多くないということを感じているからでもあります。
でも、確かにロボット化できれば便利な場面はたくさんあることも確かです。なので女子プロジェクトも有効なんだと思います。私は資金に余裕がないので手を挙げませんが、覗いてみたい世界です。
私はランサーズで仕事を受けていますが、本当に単価が安くて、在宅につけこまれている感じさえしています。やっていることは単純作業です。それこそ、RPA化できたらその仕事はなくなってしまうでしょう。
無くなり行く仕事をする側にいるか、その仕事に取って代わるシステムを作る側にいるか・・・
でも、やはりRPAでの開発作業もいずれは姿を変え、その仕事もなくなっていくのかもしれません。