え〜っ!!!!!
って声が聞こえてきそう・・・
YUBAメソッドにおいては、”口は大きく開かない”んです。
みなさんの中にはボイストレーナーから ”歌うときは口を大きく開けて歌いなさい”って教わった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私もその一人です。
しかし・・・それは逆に歌が下手に聴こえる原因の一つでもあったんです!
今日は、YUBAメソッドの弓場徹先生から教えていただいた、口を大きく開いて歌うと起こることについてご紹介します。
目次
なぜ ”口は大きく開くな”?
よく言われていること
ボイストレーニングを受けたことがある方のな中には、こんなことを言われた方がいるかもしれません。
「教会ってよく音や声が響くでしょう?あれは教会の天井が高いので、よく反響するからです。口の中も同じで、大きく開けて高さを高くすると、声がよく響くようになるんです。」
まあ、高さを高くすると反響してよく響くっていう原理はあると思うのですが、、、でも口を大きく開けるって、顎を下に開けていませんか?上あごを上に上げてはいませんよね^^;
YUBA(弓場)メソッドで言われたこと
私は顎関節症だったので、今でもハンバーガーはかじりつけません(涙)指2本空かないんです。なのに、弓場先生が私の歌声を聴いてくださった時におっしゃったのは
「君、それだけ口を開いてるのに、よくそれだけ歌えるねぇ。やっぱり能力が高いんだね。」
・・・え?私、口が開かないんだけど・・・って思っていたら
「でもね、歌うときはそんなに顎を動かして口を開いちゃだめだよ。ゆっくりなテンポの歌ならまだしも、早めの歌になると歌詞に口がついて行かないし、言葉がはっきりと聴こえないからね」
顎を大きく動かすな
歌い手さんの中には顎を大きく動かすことで声やビブラートをコントロールしている方もいます。ホイットニー・ヒューストンなんかも、顎を大きく開いて、顎でビブラートをかける歌手でした。ホイットニーくらい強い顎を持っていれば大きく開けることも、ビブラートをかけることも苦ではなかったのだろうけれど、顎関節症の私にしてみたらすぐさま痛くなるどころか、本当に動かなくなってしまいます。
でも顎関節症でなくとも、顎を大きく動かして口を開くことは、早いテンポの歌詞を歌うときには顎で言葉を作ろうとしてしまう分、その言葉の口を作るのに時間がかかってしまい、はっきりと聞き取り辛くなります。
例えば「あ」から「い」の発音をするとしたら、顎を下に開けて「あ」を発音し、次に顎を閉じ気味にしてから「い」を発音します。でも、顎をあまり動かさずに「あ」→「い」と発音してみると、口を開いて発音したときより、スムーズに変わるのがわかります。
弓場先生はオペラやカンツォーネなどイタリア語での歌唱に多く関わっていらっしゃるので、特にイタリア語での早口のような歌を歌う際には必須の技術のようです。
口を開けるより大事なこと
YUBA(弓場)メソッドにおいては、
息漏れをなくすこと=喉の筋肉をコントロールする
これがとっても大事な要素、技術になります。
例えば、”お腹に空気を入れて、腹筋でブレスコントロールして!”という定説も、YUBAメソッドでは
息漏れをなくすこと=喉の筋肉をコントロールする
これができれば自然にできるようになると言っています。お腹に空気を入れよう、お腹で呼吸しなきゃ・・・と思っていると、意識がお腹に集中してしまいます。でも、実際には声帯と声帯を囲む喉の筋肉の伸縮により声が生まれます。声帯から息漏れが多いと、息を長く、または強い声に変えていく力に回しにくくなります。
なので 声帯と声帯を囲む筋肉に意識を集中させるのです。
喉の筋肉をコントロールしながら、表声(地声)と裏声をうまく混ぜ、きれいなビブラートがかかった声を自由に出せるようになりたいですね。
ありがとうの歌
昭和のバケモノ高視聴率ドラマといえば「ありがとう」。この主題歌は主役に抜擢されたチーターこと、水前寺清子さんが歌っています。
チーターの歌はパンチがあって、切れがイイ!セリフを聞いても、明らかに他の役者さんとは段違いの声質。息漏れの少ない声なんですね。息を声に変える効率がいいだろうなぁ。
ただ地声の方が強めなので、ビブラートがあまりかかりません。裏声が入ってくればもっと奇麗なビブラートになるんだろうけれど、、、でも、そうするとあの響きではなくなる・・・。
表声(地声)と裏声をバランスよく、いい塩梅で調合できればミックスボイスということになりますが、でも、チーターの歌声はミックスボイスではないからこその産物だと、私は感じます。
ミックスボイスが全てではない、、、ということかもしれません。
まとめ
1.YUBAメソッドにおいて、歌う時に「口を大きく開く」はいい方法ではない
2.口を開けて歌う=顎を動かしながら歌うと歌詞、言葉に口がついて行かず、聞きづらくなる
3.口を開けて歌うより、喉からの息漏れがないようにすることが大事
4.息漏れがない声を意識する事で、お腹でブレスコントロールをしようとしなくても、自然とできるようになる
みなさんも、顎をあまり動かさずに歌う方法、是非試してみてくださいね。
ゑり音
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