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東日本大震災後の大船渡へ松田聖子が歌った歌

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今日、3月11日は東日本大震災が起こった日。

 

地震の起こる前、

空はまるで鉛のような、それこそノストラダムスの予言書にあるような

大王

が降ってきそうな重苦しい色。

異様な様相を漂わせながらその時を迎えました。

 

目次

松田聖子さんの思い

「ありがとう」

アルバム『Cherish』の中に『ありがとう』という曲があります。

これは、震災の後、普通の暮らし、

好きな人を送り出し、そして迎える日常のあったかさ、そして大切にしたいという気持ちを歌った歌です。
「ありがとう」/松田聖子の歌詞
音源は既にYouTubeなどから削除されてしまい、試聴でしか聴けなくなっています。

 

けれど、この歌詞を読んでいただければ、

当時の聖子さんの気持ちが伝わってきます。

 

ボブジェームスとの大船渡コンサート

世界的JAZZピアノ奏者のボブジェームス

彼は「いわてジャズ2011」という、いわき市のJAZZバンドとの共演に向けて、曲を書いていました。

震災のため、そのコンサート開催も危ぶまれる中、自ら大船渡に足を運び、救い出された楽器とそしてJAZZ楽団のメンバーと開催を熱望していました。

 

確か、この曲はもともと楽器演奏のための作品で、「みんなでひとつになりゲンキに生きよう!」っていう、明るい曲調のもの。

しかし、彼のお嬢さんの提案で、その曲に詞をつけることになったのが、”歌曲”となったきっかけだったと記憶しています。

 

そのことから、日本人の女性シンガーとしてオファーを受けたのが松田聖子さんだったのです。

英語が堪能で、日本国内で彼女を知らない人はあまりいいないほどの知名度。そして素晴らしい声質と歌唱力。

それらの要素がオファーへと繋がったのです。

 

大船渡でのコンサートで、まず歌われたのがSUKIYAKI=上を向いて歩こう でした。

その模様の音源がこちらです。

 

 

そして、恐らくJAZZバンドとJAZZを歌ったのは初めてだったのではないでしょうか?

ボブジェームが大船渡のために作った曲 『Put Our Heart Together』 です。

 

聖子の歌唱力と声質と底力

『SUKIYAKI』と『Put Our Heart Together』、

この2曲を聴いて

 

松田聖子は歌が下手だ、酷い!

 

という方はいらっしゃらないのではないでしょうか?

 

紅白で歌った「赤いスイートピー」や「あなたに逢いたくて」で、目立って違和感を覚えたのは

 ”溜め歌い”・・・まるで演歌みたい

ほんとでしたね。

 

演歌のような歌い方になってしまう原因、理由は確かにあるのですが、

でも、

今回ご紹介した2曲『SUKIYAKI』と『Put Our Heart Together』をお聞きになったとき、

”溜め歌い”って気になりましたか?

 

「赤いスイートピー」や「あなたに逢いたくて」では、あんなに耳について酷かった溜めた感じが、曲を変えることで、そんなには気にならなくなる・・・

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決してなくなったわけではないけれど、でも”ありかな?”って思える程度の感覚になってくるような気がします。

 

しかもジャンルも変わって、”JAZZ”っていう畑の中で奏でられていることも、功を奏してるんでしょうね。

 

彼女のオリジナルの曲は、みなさんに根強い印象を与えています。

かつての松田聖子ならこういう声で歌ってた

あの頃の松田聖子ならこんな風に歌ってた・・・

私たちは、自分の中にある 記憶 を聴いていることも少なくありません。

基本的に、CDが”正解”となって、私たちの耳にしみ込んでいます。

 

でも、例えばJAZZの場合はフェイクやスキャットといって、オリジナル曲のコード進行の中で、音を変えて歌う技術が存在しています。

演歌でも、いわゆる音符通りに歌うことが、逆に趣をなくし、情緒的ではない、感情がこもっていないなどという印象を与えることもあります。

例えば、森進一さんの「おふくろさん」。あの曲を、普通に楽譜通りに歌っていたのでは、全然魅力的じゃないですよね?逆に笑えるかもしれないけれど^^;

 

そういった背景もあって、『SUKIYAKI』と『Put Our Heart Together』の2曲を聴いている限り、聖子さんは、”自分の歌にする力と技術”ズバ抜けて優れているんだなぁとつくづく思います。

 

そして、演奏者や会場のお客様も含めて、自分の世界に引き込んで行く力も。

 

確かに、完璧というわけではありません。ところどころ、声も震え、音程も外れていたりします。

それでも、彼女が自由にのびのびと歌う歌を聴くことができたのは、なによりボブジェームスの寛大さ、技術によるところが非常に大きいですよね。

 

だからこそ、

聖子さんには今までのヒット曲から一旦離れて、違うジャンルを地味に歌って行くスタイルも、同時に持ってもらえたら・・・と想像せずにはいられません。

 

まとめ

東日本大震災でのショックな感情、一方で幸せなことへの尊さ。

松田聖子さんの中で一時は「音楽を続けていていいのか」という苦悩があったといいます。

それは他のミュージシャンも同じで、音楽が何になるのか?

という想いが否応なく押し寄せて来た東日本大震災。

そんな中、やはり自分には音楽しかない!と、また前へ進む。

聖子さんのように、思いがけず、外国アーティストからのオファーを受けることで、広く外国との繋がり、橋渡しをすることになったことは、ファンとしてとても嬉しく誇らしいことでした。

そして開かれた「いわき2011」というJAZZコンサートでの歌唱。

聖子さんの新たな可能性を感じずにはいられなかったコンサートでの歌唱。

今回は、聖子さんのオリジナル曲「ありがとう」そして、大船渡でのコンサートで歌われた『SUKIYAKI』『Put Our Heart Together』をご紹介しました。

 

 

 

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コメント

  1. […] 以前、聖子ちゃんが大船渡での復興応援コンサートでJAZZを歌いました。『Put our heart together』という曲です。これを歌った時のような、綺麗に歌うことより、必死に、がむしゃらに、まっすぐに歌うことに向き合っている姿が見たいなって思ってしまうんです。(むしろ、この曲をアルバムに入れて欲しかったくらいです) […]

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